Hazy Ideas

日々の勉強の気づきを書き出しています

落ちた時に人に頼れる能力

頭を整理しようと考えていたときのテーマ1つ目。

 

もう今年でOO歳。子供のころの考えていたこの年齢は、精神的に大人で、家族がいて子供がいて、頼れる存在だった。実際の中身は、高校生くらいのときと変わっていないと思う。そんな年数しか生きていない若輩者だが、大学院を離れることになって、人生について考えたことがある。

 

どんな人の人生でも辛い時期が存在すると思う。どん底に落ちたときに頼れる人、相談できる人を持っておくことがいかに大事か思い知らされた。日常的に連絡を入れることが大事なんだろうけども、何もないのに連絡するのは難しい。昔みたいに季節のあいさつで手紙をおくる習慣があればよいけども、それももうない。

 

落ち込んだ時は、人に連絡するハードルが5倍くらいになる。5倍のハードルを越えられるくらい近い関係の人が身近にいないと、すぐに戻れないところまで行ってしまう。そうなる前に、遠慮せずに人に頼れる能力が必要だ。「なんでもっと早く話してくれなかったのか」と実際に言われたし、もし自分のよく知った人が精神的に衰弱してしまったら同じことを言うだろう。

 

 

今回、私が大学にいられなくなった事態に陥った時期の場合、ありがたいことに、

・たまたま友人や前職の同僚が連絡をくれた

・共同研究者に打ち合わせのタイミングで相談できた

・家族と連絡できた

・毎週顔を合わせるパートナーがいた

ということが幸いしたと思う。

 

特に友人や元同僚たちは、アカデミアのことは知らないので、

・お金払って大学通ってるのに、その扱いはない

・そこまで研究してるなら、意地でも学位だけは取る

・退学したらキャリアに空白ができて、あとから不利になる

と、一般常識的なことを言ってくれた。アカデミアの思考に染まってしまった自分には、強烈なアドバイスだった。アカデミアの方々には相談しなかった。誰がどこでつながっているかわからなかったし、アカデミア以外の世界を知らない人にうまく説明できる自信がなかった。

 

 

困ったときに人に、相談に乗ってくれる人がいてよかったし、離れて暮らしていても気にかけてくれて連絡してくれる人がいるというのは、本当にありがたい。

正直自分から声をかけるのは難しいけれど、声をかけられやすい人であり続けたいと思う。

仕事へのやる気

先日、人と話しながら飲んでいたときの話。

 

定年間近のおじいちゃん先生と、歴史や文化などの地政学的な話をしながら、小さな個人居酒屋で飲んでいた。

 

その途中、テレビのニュースで流れてきた原発再稼働の内容を聞いた。

そこから話が広がり、戦後のアメリカとの関係、原子力発電技術の開発、放射線のリスク、化石燃料の輸入、電力需給ひっ迫、自然エネルギーなどなど。

飲みながら話してるだけなので、大した内容ではないのだけれども、ふと気が付いた。

 

次の自分の仕事は、これなんだと。

これまでの仕事や研究は、比較的狭い枠組みの中で、技術者として、科学者として、専門技術を磨いてきた。でもこれからは、専門知識を広げて調査・管理・コンサル業務を行っていく。政策レベルの社会問題に、直接取り組むことができる。色々な立場の人が関係する正解のない問題を、折り合いをつけながら進めていく専門職的な業務だ。表には名前も出ないし、感謝もされず時には恨まれることもあるかもしれない。

 

大学進学後からずっと、どんなことがやりたいか悩んできたけども、次の仕事はフィットするような気がする。関心が持てて、楽しめて、難しくて、ずっと勉強が必要で、考え抜けて、大局観を持って、チームで進められて、社会的意義があって、やりがいがある仕事をしたい。

最初は慣れるのに時間が必要だろうけども、自分から能動的に仕事を取ってこれるようになりたい。社会をよくするための流れを作る立場として働きたい。

 

研究を中断するきっかけは最悪だったけども、次の仕事の縁に感謝して、また張り切って仕事したい。

 

おじいちゃん先生からの最後のアドバイスは「あんまり頑張りすぎるなよ、まずは人間関係に慣れることが大事」と。

 

高い熱意をもって、でもぼちぼち頑張ろうと思う。

研究テーマが没った件

一つの研究テーマがお蔵入りになることになった。私が昨年、かなり時間を費やした研究である。

 

研究倫理とか、科学的な間違いとかではなく、共著間のいざこざで。私とは全く関係ないところのとばっちりを食らったのだ。もうデータを表に出すことはできないし、次のステップの研究を継続することができない。

 

この研究で世界初の発見をしたし、文献調査や実験・分析に長い時間をかけたし、実験データに愛着がある。

 

悔しいしむしゃくしゃする。しんどい。この分野は、人の見栄と私欲が渦巻いていると思った。もう二度と、これを材料とした研究に関わりたくない。

 

どうか私の知らないところで、誰かが同じ発見をして、研究をつないでいってほしい。

 

追記

こうした経験は他の学生にもあるだろうし、もっと悪い状況に置かれた人たちもいるだろう。自分はまだ恵まれていてましだと思って、頑張るしかない。他にもやりたいことは腐るほどある。

研究者であるために必要なことは、研究者を続けること。自力がつくまでは長いものには巻かれておく。

 

いざこざがあったがその後に、その当事者から研究の妨害をされている可能性があった。研究サンプルを入れ替えられた可能性がある。これが本当なら不正研究なので、どうか勘違いであってほしい。そこまで落ちた人でないと信じたい。

 

 

介護離職ニュースに思うこと

今日のニュースで介護離職に関する話を聞いた。要点は、

・20年間勤めた会社を、母親の認知症を理由に、勤務時間変更

・それから10か月で、仕事と介護の両立に耐えられなくなり退職

・介護していることは会社で言えず、長子である自分が支えなければならないと思い込んでいた

という話から、

・周りに相談して、頼ることが大事

・介護後の自分の人生も考えて、仕事はやめない選択肢を

という結びだった。

 

自分自身も、親の介護がそのうち来るだろうから、他人ごとではなかった。けどそれと同時に、ハラスメントへの対応にも通じるものを感じた。

 

インタビューに応じた方は、

・周りに相談できる人がいなかった

・頼れない、辞めるしかないと思い込んでいた

と言っていた。事象は違うけども、職場のイザコザで困ってしまう人と同じなのではないか。職場内や、社内に相談ができる人を作っておくことが、仕事を辞めないうえで重要なのだと思った。それができない職場は、最初から長く続けにくいと決まっているようなものかもしれない。

 

辞めざるをえない状況って客観的にはどんなのだろうか。メンタル面で復帰できないくらいまで落ちたら?逆に、辞めずに信念を貫くのはどんなときなんだろうか。いろんな場面で、こういうことを考える必要があるのだろう。真面目な性格の人間ほど、自責の念にとらわれがち。自分が辞めることが最適解だと思えてしまう。

 

どんなに鋼のメンタルでバリバリ仕事しても、組織にいる限り替えは効く。長く続けようと考えたら、周りの人間関係の構築が必要で、適度に職場で弱みも見せながら働く必要がある。それ以前に、まともな人間でできたコミュニティを探すしかないか。

状況が悪い

学生が、教員と仲が悪くなって、出ていくとか、退学するとかはよくある話。そういう人に会ったこともあるし、そういう話をいろんな媒体で読む。

 

最初からその気配はあったから、リスク分散していたつもりだったけど、どうもそうはいかないらしい。裏で全部つながってるし、狭いコミュニティだと全部筒抜け。

 

全部やめて新しいところ飛び出してやろうか。そんな思いも出てくる。

 

しんどい理由は、一人だから。相談できる相手がいない。つらい。

現場(だけ)から学ぶ、という迷信

最近言われて思ったこと。

 

仕事柄、「現場から学ぶ」ということをよく言われてきた。課題は常に現場から見聞きされると。それは研究でも同じで、野外で学ぶことは多いと思うし、新たな気付きを得ることができる。研究仮説を思いつくきっかけにもなるだろう。

 

それはそうなんだが、あまりにも偏りすぎた人は、実験系の人を見下した発言をし、実験において重要な科学的ステップを軽視する。自分が理解できない技術について、理解する努力をせずに、受け入れることを拒否する。そこまでいくと、野外に行き過ぎて、他人との対話ができなくなっていると思うのだが。

 

ミクロ領域とマクロ領域の役割を理解できず、限られた知識と経験で全体を語ろうとするのは、知性を感じられず、なんとも悲しい。結論は最初から決まっていて、どちらも大事、でしかないのに見栄ばかりが先立つ人と関わるのは辛いものがある。

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更新履歴

初版 2022年6月22日

 

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