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超過死亡と過剰死亡リスクの違いは

超過死亡とは

国立感染症研究所によると以下のように定義されています。

「超過および過少死亡数は、「過去のデータをもとに統計モデルから予測された死亡数」と「実際に観測された死亡数」の差」

ある期間の例年の死亡数をもとに計算される推定値と、実際にその年の死亡数との差のことを指します。この計算方法が、用いる手法やモデルによって異なり、計算結果も若干異なります。

予測値Aに対して95%片側信頼区間の値をBとし、実際の死亡数をCとします(大きさ準はC>B>Aとします)。その場合に、

予測死亡数を上回る死亡数:C-A(人)

予測閾値上限を上回る死亡数:C-B(人)

過剰死亡数のレンジ:(C-B)~(C-A)(人)

というふうに表現されます。

また、予測値よりも多い数である超過死亡に対して、予測値よりも小さい方向の予測を過少死亡と呼びます。過少死亡数の表現方法は、上記の超過死亡と同様です。

具体的な計算方法やコードは、追々まとめていきたいと思います。

過剰死亡リスクとの違いは

死亡率の過剰リスクのことを、「過剰死亡リスク」と呼ぶことがあります(英語では存在しますが、日本語で適切な表現かどうかは不明です)。

過剰相対リスク:計算された相対リスクから1を引いた値です。相対リスクは、リスクの推定値が中立的な状態で1なので、1を引くことでリスク増加の比率を表したものです。

過剰絶対リスク:対象の集団(曝露群や、病歴など集団の特徴)のリスクから、ベースラインの集団(非曝露集団や、病歴などの特徴)のリスクを引きます。ベースライン集団と比較して、どれだけリスクが上乗せされたかを表します。

「死亡」が付くので紛らわしいのですが、超過死亡は死亡人数を、過剰死亡リスクは死亡率を表しますので、数値の単位が異なります。

まとめ

名称が似ているので、紛らわしいかなと思い、まとめてみました。今は読めばわかりますが、忘れかけたときに頭の中が混乱してしまいそうですよね。