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化学物質のTier0, Tier1って何?

〇Tier0, Tier1って何に使われている?

化学物質の生態影響を評価するための、WHO/IPCSなどによって定義される言葉である。IPCSは国際化学物質安全計画International Programme on Chemical Safetyの略で、対象の物質に対して複合影響評価を行うための段階的評価(tiered assessment)の名称である。実はTier0からTier3まであり、数字の小さいほうがより精度の荒い情報で安全サイドの評価を行っている。

化学物質の影響評価としては、曝露評価と有害性評価の2つがあり、どちらにもTier0-3の4段階評価がされる。

〇Tier0, Tier1の定義は?

評価を定める機関によって定義が異なるが、ここではWHO/IPCSの考え方を記す。

Tier0は簡易的な半定量的な曝露推定、もしくはすべての成分の用量付加による有害性推定である。

Tier1は一般的な曝露シナリオをもとに安全サイドに立った曝露推定を、もしくはPOD(Point of Departure)に基づき効果の見直しを行う。

〇まとめ

Tier0, 1は化学物質に対する曝露/有害性の段階的評価である。数多くの化学物質をすべて評価することはできないため必要性が高いものから優先的に絞り込んでいくという考え方で制度がつくられている。