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コホート内症例対照研究とは

コホート内症例対照研究の定義は?

英語ではNested case-control studyである。コホート研究の追跡期間中に発生した症例を対象として、同じコホート内から対照となる集団を選択する研究である。集団の選択は、症例が発症してから行われるためこのような名称となる。解析結果の指標としては、相対リスクではなくオッズ比が用いられる。

〇どういう場面で採用されるか

通常のコホートではなく、なぜ症例対照研究になるかというと、長期間のコホートの途中で測定方法などが定まってきた際に研究がスタートすることがあるからである。疫学研究においては、サンプルを採取後に保管しておき、のちの追跡調査時に解析して対照群と比較検証することがある。

また解明したい事象に対して、すべてのコホート対象として相対リスクを算出するのと、一部に絞って解析しオッズ比を算出するので、同じ結論が得られそうなのであれば、時間も費用も少なく済む方法がよいと言える。

〇まとめ

コホート内症例対照研究は、コホート研究という大きなプロジェクト内で行われる症例対照研究のことであった。研究によって明らかにしたい事象によっては、コスト削減をしつつ研究を進める必要があるということだと思う。